アウトドア好き、猟友会、またはそれ以外のハンターのみなさまプオレペアイッヴィ(こんにちは)!関東地方、梅雨真っ盛りの今日現在ですが場所によっては大きな被害も出ているようで大変なご苦労されている方々もいらっしゃいます。今後も私も含め備えよ常に!の精神でアウトドアライフを楽しんでいこうと思います。
では今回の本題は『令和のブッシュクラフト』。まずブッシュクラフトの意味がわからない人へWikipediaより「ブッシュクラフト(英語:Bushcraft)とは、森林等の自然環境の中における『生活の知恵』の総称とされており、その行為や技術をそう呼ぶ。サバイバルと行為が似ているが、サバイバルは『状態』、ブッシュクラフトは『手段』と区別することができる。他に、目的で区別した場合、サバイバルは『帰還目的』ブッシュクラフトは『生活目的』と分けることもできる。ブッシュクラフトで実際に生活している人や、趣味としている人、生業にしている人、継続して趣味等でブッシュクラフトを行っている人を、ブッシュクラフターと呼ぶ。」(ウィキペディア)と書いてある。
ブッシュクラフトという言葉は1800年代にはあったらしいが私が知る限りで日本でブッシュクラフトという言葉が使われだしたのは現在も続いているキャンプブームをずっと遡って20年位前からだと記憶している。今のアウトドアブームの前にも大きなブームがあって、その時にランクルやパジェロなどの本格4WDのSUVがバカ売れした時代があった。私はその時代、自動車整備士をやっていたので大きな車の整備でよく腰を痛めたものだった。で、その頃はまだブッシュクラフトという言葉は使われていなかった。
昨今のアウトドアブームと昔のアウトドアブームの明らかな違いとしてソロキャンパー率が非常に増えたことが挙げられる。昔もソロキャンパーは私も含め生存していたが現在のように際立って目立つ存在ではなかった。当時ソロキャンパーという言われ方もしてなかったと思うが当時のソロキャンプといったらもっぱら野営のことを指し、渓流釣りや登山縦走や狩猟を行う際にオーバーナイトの手段として使われるものだった(野営とはキャンプ場や山小屋以外の場所で一時滞在もしくは宿泊することをいう)。
その影響として近年のSNSやYouTubeの影響は非常に大きいように思われる。自分が楽しいと感じていることが他人にも伝わることは良いことだと思う。私自身もブッシュクラフトを楽しんでいる人が増えて良かったなと思っている。しかし目から入る情報は時によっては大変邪魔なフィルターのような存在になってしまうこともある。これは現代社会が合理性を優遇して作られた社会である以上避けられはしない問題なのかもしれないが、情報の多さや内容が消化されきれていない生身の人間がそこにある。
たとえば人はyoutubeなどの動画を見て自分も同じことをやれば楽しめるのではという錯覚をする。思考能力が弱まっている人ほどSNSや動画サイトを利用する。もうそこには自分自身の意志や動機や感性もない。動画に写っているバエる場所に行ってはみたが人がいっぱいで虫がたくさんいて楽しくなかったからもうやーめた!なんてオチはザラにある。
アウトドアとは感性と知性を生み出すことが大事なスポーツだと思う。目の前の自然や動物、生物から何を感じ何を学ぶか。感じることはその場にいる自分にしか出来ないはずで人から教わるものでもなんでもない。とくにブッシュクラフトを楽しむ人はそういった感性と知性が豊かで包容力がある者でなくてはならないと考えている。ただ時代が令和ともなると昔では感覚的に始められてたことも情報量の多さに惑わらされ本来の楽しみ方が変わって来てしまっていることは致し方ないのだろう。
そこで私は『令和のブッシュクラフトミッション』なるものをここに記しておこうと思う。
その一、金は使わない!〜これが一番難しくて重要なミッションとなる。現代人は金で全ての欲求を満たし生活しているため金で買っている対象、食べ物や商品の元となる姿、形を知らない。魚が切り身で泳いでいると思っている子供に実際出会ったことがあるが令和はもうそんな恐ろしい時代なのである。重要なのは食べ物がもともとどんな場所でどんな形をして生きていたのかを知ることである。たとえば今晩野営で食べる肉や野菜はできるだけ金を使わずに自分で確保する。私の場合、ハンターなので肉は自分一人で山で鹿を撃ち解体して手に入れている。いくらでも肉のストックが家にあるのでいつもお世話になっている農家のおうちへ鹿肉を持って挨拶に行くだけで野菜や果物が手に入ってしまう。肉が難しければ家庭菜園で野菜を育てることも食べ物の姿、形を知るには良い。薪は店で買うのでなく山で採集して使うのも金を使わない方法だ。水も同じ。
その二、道具はバックパックに収め持ち運べる重量にとどめる〜「知れば知るほど荷物は減る」有名なブッシュクラフトの神様の言葉だからここは忠実に。最初は誰でも荷物は多めになると思う。良くブッシュクラフト三種の神器とかいうけれどこれも人から教わるのではなく自分だけの道具の組み合わせを自分の経験から生み出して欲しい。持ち物で忘れて欲しくないのは感謝と思いやり。そして忘れ物でして欲しくないのは命。
その三、五感をフル活動させる〜感性豊かな人なら騒がしい都会から離れマイナスイオンたっぷりの森に足を踏み入れた瞬間から今まで閉じていた目が開き、近くや遠くの獣の足音まで聞き分けられるようになり、沢の匂いや水の味の違い、落ちている薪が触れただけでどの程度湿っているか判断できるようになっている自分に気づくだろう。人間はチンパンジーから人間への道を歩み始めてから約700万年もの長い歴史で鍛え上げられてきた五感だが現代人からはこの五感が薄れ去っていこうとしている。よくサウナで「整う」というが、人間という生き物は本来生きてきた場所に戻ることによって「整う」ことができるのではないかと私は考えている。また、携帯電話(スマホ)を使わないようにすることも有効な手段である。私が行くような野営地ではほとんどが圏外なので問題ないがスマホもやはり五感を弱めている道具の一つである。
ミッションはたったこの3つである。
金、金、金!今、目の前にある世界は全て人間が作り出したものだけではないことに気付こう。100年後、1000年後、アウトドア好きな人やブッシュクラフターが一人でも生き残って山で焚き火でもして活動していてくれることを私は夢見ている。
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