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ハーフライフル規制の一件があってからぽっかりと心に穴が空いてしまった。この先この穴は塞ぐことが出来るのだろうか?


今回の規制で私自身が狩りが出来なくなる訳でもないし銃が取り上げられる訳でもない。

今、私が嘆いているのはこれからの狩猟の世界である。


北海道では単独忍び猟は認知度も高くハンター自身の意識も高いことが言える。では本州ではどうか?今回規制にいち早く反対声明を出したのは北海道猟友会であった。エゾジカやヒグマの駆除の妨げになるという理由だが本州の猟友会では反対声明はいっさい上がらなかった。私もその違和感には吐き気がして自分なりに東京都猟友会の偉い方の意見を伺ってみた。


「北海道では土地柄、広い牧草地やひらけた山林が多いため遠距離射程で獲物を仕留められる単独猟が一般化しているが、本州では巻狩りの文化が昔から根付いており、ある意味単独猟を邪魔者に思っている猟師が猟友会会員の大多数を占めている。今回ハーフライフル規制の反対意見が出なかったのはそういうところからだろう」という話だった。


私は確かに本州の猟友会から見ればマイノリティーなハンターである。だがそれ故にこれから面白くなるであろう本州での単独猟の面白さ、狩猟の魅力を伝えていきたかったのである。本当に残念で仕方ないのだが、これから狩猟を始めてみたいとか狩猟ってどんな世界なんだろうとか始めて狩猟を意識し興味を持つ若者の中には必ず『単独忍び猟』というワードが心に刺さって入門してくる人がいたであろう。私はそんな若者たちから単独忍び猟という選択肢を奪ってしまったことに本当に申し訳なく情けない気持ちでいっぱいである。


ここからは私ごとではありますが今働いているキャンプ場の運営が今年度で終了になることが決定しました。アウトドアブーム中にも関わらずコロナ禍で東京都に閉鎖された私たちのキャンプ場も今回は完全に終焉です。残ったのはコロナ禍で溜まった借金のみ。私もこれにともない自分の事業も撤退し再就職しようと決断しました。4月からハローワークに通っているのですがこの歳ではなかなか私など拾ってくれる企業は少なく苦戦しております。ユンボの運転もチェンソーも刈払い機も重機も車の修理も出来るのでもしこれを読んでいただいている企業さんいらっしゃいましたら単身で引っ越しますのでよろしくお願いいたします!!


遅くなりましたが2024年あけましておめでとうございます。年末年始は東北に雪中キャンプで遠征しておりましたが、能登半島の地震の知らせをキャンプ場で知り複雑な思いで東京に戻って来ました。亡くなった方々へのご冥福と被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。


今年の初猟は東北から戻って来てからいつもの山梨県に行って来ました。今回はその時の話になります。



2024年1月某日 単独猟 山梨県のいつもの猟場 天気晴れ 時折強風 最低気温-7℃/最高気温-1℃ 日の出6時55分 日の入16時57分 6時20分ベースキャンプスタート


先週末少しだけ降った雪がかろうじて日陰には残るが日が当たる部分にはほとんど残雪はない。スタート直後、残雪が残っている場所に鹿の足跡より先に2〜3匹の中型〜大型のイヌ科の動物の足跡を見つける。


スタート地点から前半の森にはほとんど鹿の気配を感じられなかった。5年前、野営中に野犬の狩らしきものに出会った事があるが野犬の姿はその時確認していなかった。だがその景色はあの日に見た光景によく似ていてかつての記憶が蘇る。その後も群れからはぐれたような単独か少数群れのメス鹿に出会うが警戒心がたかく逃げ足が止まらず早い。センター(自分で勝手にそう呼んでいる狩ポイント)頂上まで登り、途中やっと鹿の大きな群れに遭遇するがかなりのハイプレッシャーの様子で発砲チャンスに恵まれず。


頂上から巻いて下る途中で下から5〜6頭の鹿の群れが何かに追われるように上がって来る。それが2度も続いた。その後、良く太ったキツネが1匹私の方に駆け足で向かって来る。しかし私に気づいた瞬間方向を変え一瞬で消え去る。するとその直後1匹の野生動物が先ほどのキツネを追うかのように私の方向へ走って来る。色はブラウン系のハスキー犬または胡麻色の四国犬に似ている。大きさはハスキーより大型(がっしりして太く大きくみえた)。八木さんが撮影した秩父野犬に似ているがどちらかというとタイリクオオカミによく似ている。翌日、家族で初詣に三峯神社に行ったのだが三峯の売店で売られてる6万7千円のぬいぐるみに大きさや色がよく似ていた(笑)。


そしてもう少し離れたところにもう一匹見つける。こちらは白系で薄いキツネ色。国立科学博物館で展示されているニホンオオカミによく似ているが大きさは一頭目と同じ位で標本より大きい。いずれもコチラに気づくや否や方向を真逆に変え視界から消える。私からの距離は約70メートル。2匹の距離は約50メートル。振り返って逃げる時にまっすぐで先端が黒い尻尾が良く確認出来た。尾っぽはキツネに似ているがキツネより短かい。そのイヌ科の野生動物の力強いオーラと美しさに呆気を取られて目が離せずほんの5秒ほどの出来事で撮影は出来ず。


その後中腹まで山を下る。そこで1時間ほど休憩。焚き火をして湯を沸かし暖を取る。休憩中は何事も起こらず異常はなかった。ルートを今来たルートを引き返しいったん頂上まで戻ることにした。ここまで鹿は獲れていないが頭の中は今出会った野犬のことでいっぱいであった。


頂上に到着するが今日はまっすぐ下山する事にした。下山中もハイプレッシャーの鹿に何頭か出会うが出会うのは鹿だけではなかった。体重100kgは超えているであろう巨大なイノシシまで私の前に出て来てしまった。単独猟ではイノシシは岩化けしてじっと隠れていることが多いがこの日は巻狩りで追われているかのように何者から逃げて怯えているかのように物凄いスピードで「ブヒーッ!!!」と鳴きながら私の目の前を走り去って行った。


昔この猟場は地元の猟師により巻狩りが盛んに行われた場所であった。ここ数年私が単独で入るようになり地元の猟師も高齢化が進みこの猟場にはほとんど入らなくなった。なので近年、鹿のプレッシャーもだいぶ弱まって来ていた。しかしそれは毎回ではなくたまに今回のようなハイプレッシャーの日もある。何かの要因でこのようになるとは私もいろいろ想像していたがやっと今日その結論が出たように思える。彼らが何者であろうとここでは野生の営みが現在でも続けられているのであろう。


帰路に着くと背にした遠くの山々から冷たい北風に乗って彼らの遠吠えが聞こえたような気がした。

アウトドア好き、猟友会、またはそれ以外のハンターのみなさまプオレペアイッヴィ(こんにちは)!関東地方、梅雨真っ盛りの今日現在ですが場所によっては大きな被害も出ているようで大変なご苦労されている方々もいらっしゃいます。今後も私も含め備えよ常に!の精神でアウトドアライフを楽しんでいこうと思います。

では今回の本題は『令和のブッシュクラフト』。まずブッシュクラフトの意味がわからない人へWikipediaより「ブッシュクラフト(英語:Bushcraft)とは、森林等の自然環境の中における『生活の知恵』の総称とされており、その行為や技術をそう呼ぶ。サバイバルと行為が似ているが、サバイバルは『状態』、ブッシュクラフトは『手段』と区別することができる。他に、目的で区別した場合、サバイバルは『帰還目的』ブッシュクラフトは『生活目的』と分けることもできる。ブッシュクラフトで実際に生活している人や、趣味としている人、生業にしている人、継続して趣味等でブッシュクラフトを行っている人を、ブッシュクラフターと呼ぶ。」(ウィキペディア)と書いてある。


ブッシュクラフトという言葉は1800年代にはあったらしいが私が知る限りで日本でブッシュクラフトという言葉が使われだしたのは現在も続いているキャンプブームをずっと遡って20年位前からだと記憶している。今のアウトドアブームの前にも大きなブームがあって、その時にランクルやパジェロなどの本格4WDのSUVがバカ売れした時代があった。私はその時代、自動車整備士をやっていたので大きな車の整備でよく腰を痛めたものだった。で、その頃はまだブッシュクラフトという言葉は使われていなかった。

昨今のアウトドアブームと昔のアウトドアブームの明らかな違いとしてソロキャンパー率が非常に増えたことが挙げられる。昔もソロキャンパーは私も含め生存していたが現在のように際立って目立つ存在ではなかった。当時ソロキャンパーという言われ方もしてなかったと思うが当時のソロキャンプといったらもっぱら野営のことを指し、渓流釣りや登山縦走や狩猟を行う際にオーバーナイトの手段として使われるものだった(野営とはキャンプ場や山小屋以外の場所で一時滞在もしくは宿泊することをいう)。


その影響として近年のSNSやYouTubeの影響は非常に大きいように思われる。自分が楽しいと感じていることが他人にも伝わることは良いことだと思う。私自身もブッシュクラフトを楽しんでいる人が増えて良かったなと思っている。しかし目から入る情報は時によっては大変邪魔なフィルターのような存在になってしまうこともある。これは現代社会が合理性を優遇して作られた社会である以上避けられはしない問題なのかもしれないが、情報の多さや内容が消化されきれていない生身の人間がそこにある。


たとえば人はyoutubeなどの動画を見て自分も同じことをやれば楽しめるのではという錯覚をする。思考能力が弱まっている人ほどSNSや動画サイトを利用する。もうそこには自分自身の意志や動機や感性もない。動画に写っているバエる場所に行ってはみたが人がいっぱいで虫がたくさんいて楽しくなかったからもうやーめた!なんてオチはザラにある。


アウトドアとは感性と知性を生み出すことが大事なスポーツだと思う。目の前の自然や動物、生物から何を感じ何を学ぶか。感じることはその場にいる自分にしか出来ないはずで人から教わるものでもなんでもない。とくにブッシュクラフトを楽しむ人はそういった感性と知性が豊かで包容力がある者でなくてはならないと考えている。ただ時代が令和ともなると昔では感覚的に始められてたことも情報量の多さに惑わらされ本来の楽しみ方が変わって来てしまっていることは致し方ないのだろう。

そこで私は『令和のブッシュクラフトミッション』なるものをここに記しておこうと思う。


その一金は使わない!〜これが一番難しくて重要なミッションとなる。現代人は金で全ての欲求を満たし生活しているため金で買っている対象、食べ物や商品の元となる姿、形を知らない。魚が切り身で泳いでいると思っている子供に実際出会ったことがあるが令和はもうそんな恐ろしい時代なのである。重要なのは食べ物がもともとどんな場所でどんな形をして生きていたのかを知ることである。たとえば今晩野営で食べる肉や野菜はできるだけ金を使わずに自分で確保する。私の場合、ハンターなので肉は自分一人で山で鹿を撃ち解体して手に入れている。いくらでも肉のストックが家にあるのでいつもお世話になっている農家のおうちへ鹿肉を持って挨拶に行くだけで野菜や果物が手に入ってしまう。肉が難しければ家庭菜園で野菜を育てることも食べ物の姿、形を知るには良い。薪は店で買うのでなく山で採集して使うのも金を使わない方法だ。水も同じ。


その二道具はバックパックに収め持ち運べる重量にとどめる〜「知れば知るほど荷物は減る」有名なブッシュクラフトの神様の言葉だからここは忠実に。最初は誰でも荷物は多めになると思う。良くブッシュクラフト三種の神器とかいうけれどこれも人から教わるのではなく自分だけの道具の組み合わせを自分の経験から生み出して欲しい。持ち物で忘れて欲しくないのは感謝と思いやり。そして忘れ物でして欲しくないのは命。


その三五感をフル活動させる〜感性豊かな人なら騒がしい都会から離れマイナスイオンたっぷりの森に足を踏み入れた瞬間から今まで閉じていた目が開き、近くや遠くの獣の足音まで聞き分けられるようになり、沢の匂いや水の味の違い、落ちている薪が触れただけでどの程度湿っているか判断できるようになっている自分に気づくだろう。人間はチンパンジーから人間への道を歩み始めてから約700万年もの長い歴史で鍛え上げられてきた五感だが現代人からはこの五感が薄れ去っていこうとしている。よくサウナで「整う」というが、人間という生き物は本来生きてきた場所に戻ることによって「整う」ことができるのではないかと私は考えている。また、携帯電話(スマホ)を使わないようにすることも有効な手段である。私が行くような野営地ではほとんどが圏外なので問題ないがスマホもやはり五感を弱めている道具の一つである。

ミッションはたったこの3つである。

金、金、金!今、目の前にある世界は全て人間が作り出したものだけではないことに気付こう。100年後、1000年後、アウトドア好きな人やブッシュクラフターが一人でも生き残って山で焚き火でもして活動していてくれることを私は夢見ている。

狩猟鳥獣は、我が国に生息している約550種の鳥類、約80種の獣類(モグラ・ネズミ類、海棲哺乳類を入れた場合は約160種)の中から、狩猟対象としての資源性(肉、毛皮の利用など)、生活環境・農林水産業又は生態系に対する害性の程度、個体数などを踏まえて、狩猟鳥類28種、狩猟獣類20種の合計48種が定められている。

だがその狩猟鳥獣の中に種ではない動物が含まれているのはご存知だろうか?『ノイヌ』と『ノネコ』がそれである。今回はその中の『ノイヌ』について考えてみたい。

では『ノイヌ』とは何なのか?生物学的に言えば私たちがペットとして飼っているイヌと変わりない動物である。しかし市街地または村落を徘徊しているようないわゆる『ノライヌ』は『ノイヌ』には該当しないとのことだ。それではなぜそのような見た目ではペットと判別つきにくい曖昧な動物を狩猟鳥獣に指定しているのかが疑問である。

鳥獣保護管理法で『野生』の定義として、当該個体が元々飼育下にあったかどうかを問わず、飼い主の管理を離れ、常時山野等にいて、専ら野生生物を捕食し生息している状態を指している。したがって、当該鳥獣が本来我が国において野生生息していなかった鳥獣であっても、上のような状態にあれば本法対象の鳥獣として扱うことになる。

どうやらこのような定義が『ノイヌ』と『ノネコ』には適用されているようである。なお、鳥獣法でいう『ノイヌ』とは、直接人間の助けを借りずに自然界で自活し、かつ繁殖しているものを言い、一時的に人間から離れて生活している個体は非狩猟鳥獣の『ノライヌ』としている。

上記のことから『ノイヌ』も『ノライヌ』も元は『イエイヌ』であることが分かる。
しかし私たちの猟場にはそれらには該当しないもう一つの犬科の動物の存在が近年目撃情報や遭遇体験者の証言が私たちが想像する以上数多く集まり、今後その存在や正体が明らかにされようとしている事実がある。

それが『ニホンオオカミ』または『ヤマイヌ』である。私たち狩猟者が狩猟免許を取得する時に渡される『狩猟読本』には「オオカミは1905年を最後に確実な記録がなく、絶滅種とされている。」と記されている。であるから法律上では山で野生化している犬科の動物は『ノイヌ』に分類されてしまうが、『ニホンオオカミ』の絶滅を証明するものがなにもないことも事実である。(因みに狩猟鳥獣の中の犬科にはタヌキとキツネもいるけどこれは見分けつくよねw)


昔は犬も食用とされ毛皮も重宝されて需要があった時代があった。しかし生物多様性が問われる現代社会において『ノイヌ』しかも『ノイヌ』ではない何物かの存在があるかもしれない状況で狩猟鳥獣として指定しているのは既に過去の問題になっていてもおかしくないのではないかと私は思う。

冒頭の写真はNPO法人ニホンオオカミを探す会代表の八木博さんが撮影された『秩父野犬』である。捕獲はされていないのでニホンオオカミの絶滅説は覆っていない。しかしあなたはこの個体が『ノイヌ』だとはっきり言い切ってはたして銃口を彼に向けられるのであろうか?
PS 野生動物が捕獲出来るのは狩猟者のみです。もし犬科の野生動物を捕獲された方がいらっしゃったら処分される前に研究機関またはNPO法人ニホンオオカミを探す会までご相談下さると幸いです。暗いニュースばかりの世の中ですが私たち狩猟者に出来る可能性はまだ他にもあると思います。特に罠猟では絶滅されたとされる動物が生きた個体で捕獲される可能性もあります。ただ獲って減らすだけではなく狩猟者としての役目、役割を再認識していただければと思いこの記事を書かせてもらいました。ご協力いただいたニホンオオカミを探す会八木様へは大変感謝しここでお礼申し上げます。ここまで読み進んでいただいた皆様、まことにありがとうございました。

ワークショップ ヴォヴディ 鈴木 岳人
狩猟には焚き火が欠かせない。厳冬期の狩猟では冷えきった体を焚き火で温め、温かい飲み物は心と体を芯から温めてくれる。長丁場の猟行では食事も焚き火で作る。登坂で汗をかいて濡れた下着や雪で湿った衣類は焚き火を使って乾かす。アウトドア用のバーナーやストーブがいくら軽量化して進化したとしても焚き火にかなうものはこの先ないと思っている。

狩猟での焚き火だが道具は場合によってライトウェイトの焚き火台を使うが、持ち物として必要なのは火口に着火器具だけだ。焚き付けや薪は山にあるもので充分である。道具が減らせることは狩猟にとっては最重要項目である。

そんなに万能な焚き火ではあるが狩猟での焚き火にはスキルが求められる。猟場には薪を販売している売店はないので山の中で薪も焚き付けも採集しなくてはならない。山野には倒木や枯葉や枯枝がいくらでもあるが地面に落ちているものは水分を多く含んでいるため薪や焚き付けには適さない。山ではなるべく立ち枯れしているような乾燥した木を探して採集する。

またキャンプ場ではないので炭捨て場もゴミ捨て場もない。猟場では焚き火は跡を残してはならない。灰や燃えかすも残してはならない。必要なのは狩猟者のマナーとスキル、感謝の気持ちは思いやりがあれば自然と生まれる。

だから狩猟者は皆優しい。獲物が獲れても獲れなくても焚き火の前では顔は怖くても心は笑顔である。私はそんな焚き火がある狩猟を心から愛している。
プオレペアイッヴィ〜♪下町ブッシュクラフターのみなさん、こんにちは!

お陰様で2022年のGWは3年ぶりに若洲海浜公園キャンプ場及び城南島海浜公園キャンプ場が開場され大変多くのお客様にご来場いただきました。

お手伝いさせていただいております私からも心から感謝のお礼申し上げます。本当にありがとうございました。本日は公園の振替休日にあたり久々にのんびり過ごさせていただいております。

さて私どもの工房ですが今月も毎週金曜日の夜に『下町ブッシュクラフト』を開催させて頂きます。今月のテーマは『ナイフワーク』です。手ぶらでアウトドアスキルを学べるワークショップになっておりますのでみなさんのご応募お待ちしております。

ご応募は当HPへのDMのみの予約制になっております。詳細はHPトップページからWORKSHOPをご覧ください。よろしくお願い致します!
早いもので今年も3月。ついこないだ年越しキャンプで東北行ってたかと思うと本当に楽しい冬はあっという間に過ぎていきますね!

私が狩猟者登録している地域ではシカ、イノシシが3月15日まで猟期延長してますが、猟場の方はすっかり春モードに突入しています。朝鹿が動く早朝は残雪がバリバリに凍り昼間溶けた雪水で地面もガリガリ。まったくもってこれでは忍び猟になりませんw

それでも1日1頭は獲ってくるわけですが、工房の鹿肉も今なら余裕がありますのでワークショップに参加する方で美味しくいただこうと思います!

で、今月のお題ですが『ロープワーク』を久々にやろうと思います。ドシドシ参加メールお待ちしております♪

PS 先日来房されたお客様より最近流行っているソロキャンプで使いたいということで『鹿の毛皮』を注文いただきました!普段私は肉しか持ち帰って来ないのでご注文下されば対応いたします。一度工房に直接来ていただくかメール下されば対応しますのでよろしくお願い致します。ちなみに『鹿の毛皮』はなめし済み完成品でこんな感じになります!
ご自分で皮なめしに挑戦したいという方であれば生毛皮のままお渡しするのも可能です!なめし方法などもお教え出来ますので一度工房にご来房下さい( ̄^ ̄)ゞ

私はガチ猟師ってわけではないけど渓流釣りもやるしソロキャンプも登山もその他色々やるので割とアウトドアよりの人間だと思う。なんでそんなにアウトドアが好きなのか?って人にもよく聞かれるし、その都度自分でもよく考えることなので今回はそんな自分が普段考えていることをまとめてみたいと思う。


人類の歴史は700万年の進化史で見ればほとんどが狩猟採集時代だった

今の世の中、一般の人から見ればお金で物を買って様々な欲求を満たし、今ある環境や生活が当たり前だと思って生きている人がほとんどであろう。


そもそも人類は約700万年前にチンパンジーとは別々の道を歩み始め、約200万年前に私たちと大体同じホモ属が出現した。それから20万年前には私たち自身でもあるサピエンスが出現した。そういった時の流れの中でも700万年という間、人類はずーっと狩猟採集生活だったのである。


その700万年の最後の1万年くらいで農耕と牧畜が始まるがそれでもほとんどの人が狩猟採集を続けていたわけである。それから約5000年前に古代エジプト文明やメソポタミア文明。産業革命に至っては100〜150年くらい前の事。そしてパソコンやスマホ、インターネットにSNSが普及したのはここ10〜15年くらいの話だ。


進化的アンバランスな現代人

どうだろう。人類700万年から見たら、瞬きをするような一瞬で今の暮らしに変わったのである。こういう世界で人が生活しているということは進化的に見たら非常に異常なことだと私は思う。人間の体も身体能力も動作も心もこの700万年もの時間で鍛えられ作り上げられてきたにも関わらずこの瞬きをする一瞬で暮らしが変わってしまったのであるから。

また、私たちの体や脳の働き、心や感情といったものがこの変化にリアルタイムに追いついていき、今ある生活を本当に楽しいものと本当に感じているのか?というのは私は疑問に思う。

今ある生活環境がここからさらに100万年も1000万年も続けば話は別だが、私たちは進化的にアンバランスな生き物であることは確かだ。


私が狩猟やアウトドアをやりに行く理由

私の場合はアウトドア好きな家族環境に恵まれ、幼い頃から自然とふれあい遊ぶことが当たり前のように育ち、私自身も自然の中にいる方が好きであった。それは50歳を過ぎた今でも変わらず、形が狩猟やキャンプになっているだけだ。


私が思うに人は誰でも野生を呼び戻すスイッチのようなものを持っているのだと思う。私の場合はそのスイッチを子供の頃割と早い時期に見つけられたのだと思う。その他多くの人はその後見つけることになるか、見つけられないで大人になってしまう人。大人になってから見つけられる人。それとも完全に忘れて去ってしまっている人なのかもしれない。


私の周りにも狩猟や有害駆除をやっている猟師がいて、狩猟をやっている理由を聞くと「農家の人が困っているから」とか「野生害鳥獣の被害は国内だけで何百億円もあるんだ」という答えを良く聞くようになった。しかし私の場合、狩猟をする動機や理由は全くそれには当てはまらない。私の場合は人に言われたからやるとか人助けの為とかではなく、自分自身の本能から欲して自分でやりたいと思ってやっているからだ。


だからといって有害駆除や人助けを否定しているわけではない。それは何かというならば少なくともそれは狩猟を行う動機ではなく目的ではないのかと思う。


これが今の私にとっての結論だ。狩猟をしている時は何をしていても楽しい。今、自分が生きている実感がそこにあり、生かされている実感とそれに感謝する気持ちが自然と溢れてくる。獲物を追いかけてトラッキングしている時。トラッキング中の休憩。焚き火で昼飯を作っている時。獲物を捉えた時。銃に弾をこめる瞬間。引き金を引く瞬間。血痕をたどって追跡している時。倒れている獲物を見つけた時。獲れた獲物を解体している時。重たい肉を背負って下山している時。そして獲物が獲れなかった時でも、全てにおいて新鮮で楽しい。他のアウトドアも楽しいが狩猟している時が一番好きで自分には合っていると思う。自分でやりたいからやっているというのが良く自覚出来ている。


700万年の時を旅してきた人類の行方

人類は700万年という長い時間を旅してきたアウトドアマンだ。瞬きをしている間にこんな世界になってしまったが何も迷うことや悩むことなんかいらないだろう。落ち込んでいる暇があったら自然の中へ入って行って焚き火したらいい。古代人類は大昔から嬉しいことも悲しいこともキャンプファイヤーを囲んで肉焼いて酒飲んで仲間や家族とシェアして生きてきたんだから。


私は今日もそんな古代人の話をボケ〜っと想像してはニヤニヤ笑いながら鹿を追いかけている。だから獲物逃すんだよな〜w

夜は薪ストーブで蟹スキにしました。外気温は−9℃でしたがテント内は大体20℃で保たれています。外は相変わらずしんしんと雪が降っていました。新年の朝もまだまだ積もりそうです。

新年明けました!おめでとうの風景はさらに真っ白で眩しい朝でした。おめおはです!

今回の雪中キャンプは1泊のみで2日目は山形県米沢に移動します。

とりあえず朝のお雑煮を食べたらジムニーの救出に向かいます!一晩でこれだけ積もりましたw

撤収を終えてしばし最後の露天風呂。キャンプ場を去る時はいつも惜しみ深い気持ちになります。誰もいなかったので写メ頂いて来ました!


さて、あったまったところで米沢に向かって出発します!米沢ではホテル予約してあるので今日はゆっくり雪国ドライブして夜は新年会ですw

米沢での3日目はゆっくりホテルをチェックアウトして上杉神社へ初詣。

慶山公もご覧の通り白い帽子とコート纏ってるように見えますw

思い思いの祈りを捧げます。

お堀も凍っているけど鳩は寒くないんかい?

上杉神社から移動してこちらは東光の酒蔵。2日から営業していました。

お土産を買いに道の駅米沢へ。山形はここで最後。南下して福島県入りします!

やっぱり東北の締めは喜多方ラーメンです!坂内さんもたまたま今日から営業しておりました!行列もこの雪の中でも通常通りって感じで良いっW

いつもは注文しないけど今日ばかりは贅沢に肉そば大盛り!お味は?

そりゃ間違いないでしょ!食レポは私には無理!「美味いっ」しか言えないからw


2022年はこんな感じの旅から始まりました!


また今年も色々キャンプや釣り、狩猟、旅などアウトドアの楽しみが皆さんと共有して皆さんにも楽しんでいただけるように工房の方の運営を頑張ってやらせていただこうと思っております。まだ私どもの工房へいらっしゃったことの無い方もまず一度はいらっしゃって下さい!私が動画配信やネットで多くのことを語らない理由は工房へいらっしゃった方にしかわかりません。今後もなまの生きた情報とリアルなお付き合いを大事にしていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します。


2022年 春

みなさん、新年明けましておめでとうございます!昨年中は大変おせわになりました。年越しは私ども夫婦は秋田県湯沢市皆瀬にある『とことん山キャンプ場』へ雪中キャンプへ行って来ました。このキャンプ場はコロナ禍になる以前はかれこれ20年以上前から毎年、年に4、5回は訪れているキャンプ場でした。で、今回は2年ぶりになってしまいましたが思いっきり楽しんできましたのでよろしければお付き合い下さい!

出発前にお正月の準備にソラマチに行ったらモニタリング調査でPCR検査を無料でやっていたので受けて来ました。結果は後日メールで無事二人とも陰性。これで心置きなく秋田まで年越しキャンプに出発出来そうです。


しかし年末年始に渡り寒波到来ということで道中そう甘くは無さそうです!

那須塩原辺りから雪になり南会津ではこのくらい。


山形県に入るとますます積雪が増え、秋田県に入ったらちょいとやばい雰囲気になり、ちょいとびびりモードw

ここから山に入って行くのでチェーン装着。ちなみにタイヤはスタッドレスではなくスノー&マッドテレーンで四駆にして走りました。


湯沢市街を通過し皆瀬に入ったあたりで大ハプニング!


ウィンドウォッシャー液が完全に凍りフロントガラスやワイパーまで凍り始めておまけに道路はホワイトアウト状態。視界不良で道路境を見誤り、田んぼのどでかい水路に脱輪させてしまいました。セルフレスキューを試みましたが完全にスタックお手上げ状態。そしたら近くにいた皆瀬の方々がトラクターで引っ張り出して助けてくれました。

本当に田舎の方々は優しい。こんな年の瀬に田舎の方々のあったかくて優しい心に触れることが出来て本当に幸せで感謝の気持ちでいっぱいになった道中でした。


改めて気持ち引き締め、全集中でやっとキャンプ場へ到着。到着は午前10時半頃でしたので往路は下道で休憩&ハプニング含め約14時間かかりました。

冬季は受付がキャンプ場手前にある建物に変更になっており駐車もこの建物周辺までとなっています。受付を済ませると運搬用のソリは無料で貸してもらえます。

サイトはフリーになっているので荷物が多い場合はとりあえず積めるだけソリに積んでサイトの場所を決めて、そこにデポして往復する感じになりますね。

場内はスタッフの方々が通路をつけて下さっておりますが設営場所は自分で作る必要があります。私たちが行った日もすでに積雪が1メートルを超えていましたので前泊者が居なかった場所は1メートルくらいは雪が積もっています。


雪中キャンプでのサイトの作り方ですが、新雪やこしまり雪(乾雪)であればスコップで掻いて退かしてしまうのではなくかんじきやスノーシューなどで踏み潰して雪をそのままにしておくのがポイントです。よく地面が見えるまで掘り出して設営をしている方を見かけますが、雪の下にある地面は既に凍っているため、その凍った地面の上にテントやシェルターを立てることは非常に寒い思いをすることにもなります。新雪は多くの空気を含んでいるため足が沈まない程度に潰してあげてその上に幕を張った方が断然暖かいサイトになります。雪で作る『かまくら』や『雪洞』などはそれを利用したナチュラルシェルターになります。


当然、地面に刺して使うペグは使えなくなるのでスノーアンカーを使うわけですがこちらはまた別記事で書こうと思います。何か買ったりする必要はありません。森にあるものでスノーアンカーは作れますので、今すぐ知りたい方は私の工房まで遊びに来て頂ければいつでもお教えします。これも北欧式アウトドアスキルの一つです!

設営が終わったので雪で遊びますw

キャンプ場内に吊り橋もあります。

そして場内にはキャンプ場利用者はいつでも何回でも入れる露天風呂があり、もちろん天然温泉です!

左が露天風呂。右が私たちのテント。温泉までたった徒歩15秒ですw 田んぼの水路に悪運を捨てて来たのか?良いサイトに設営できて本当にラッキーでした!


年越しキャンプ(とことん山キャンプ場)2 へ続く


プオレペアイッヴィ♪下町ブッシュクラフターの皆さん、こんにちは!長かった緊急事態宣言と蔓延防止措置も本日を持って終了となります。私には皆さんの歓喜の声と笑顔が目に浮かびます。


しかし、、、残念なことに、東京都は蔓延防止措置に変わるリバウンド防止措置を発令しました。よって都立公園および区立公園内のキャンプ場は全て引き続き閉鎖が続行されます。10月よりまた皆さんとお会い出来るのを楽しみにしてこの日を首を長くして待っておりましたがまたまた振り出しに戻ってしまいました。


正直私どもの敵はすでにコロナではなく東京都になっています。この矛盾だらけででたらめの政策に泣かされるのはもう懲り懲りです。今期の繁忙期もとうとう大赤字で終わらせることになり、借金はヒマラヤの山々のように溜まりました。今後の工房存続も見通しは真っ暗です。案はこちらでも練っておりますが皆さんにお話し出来るのはここまでです。


さて気持ちを入れ替えて10月の下町ブッシュクラフトのお題の発表に行きましょう。


お題は『火熾し』です。焚き火の恋しい季節がやってまいりました。当ワークショップでも夏場は火熾しをお休みしていたので久々の登場になりますね。ご応募はとうHPへのDMのみになります。みんさんのご応募お待ちしております。なお工房がある居酒屋『のんの』ですがこちらは店の都合でしばらく夜の営業はやらないそうです。ただしアルコール類の提供は出来るそうなので近くにおよりの際は遊びに来て下さい。


フライデーナイトは『下町ブッシュクラフト』で!よろしくお願い致しますww


店主  鈴木 岳人

毎年猟期前の9〜10月頃には必ずゴミ拾いに猟場へ訪れるようにしている。今年も一泊二日で野営してゴミ拾いして帰ろうと思う。


ゴミ拾いと言ってもただゴミを拾いに行くわけではない。林道に倒木などはないか?土砂崩れで危険箇所はないか?ケモノが食べる草や木の実がなる樹木に異常はないか?など広範囲を見て歩いて回る。いわゆる猟期に向けての安全確認と鹿の動向を探るための情報収集だ。今回はそれに加えて新しい道具も持って来ているのでそれらも使って試してみたいと思う。


一日目は午前中ちょっと仕事で出発が遅れたので買い出しは現地ですることにしてとにかく出発することにした。車の中では買い物するものを頭の中で整理しながらゆっくり猟場のある山梨県へと進む。


地元のスーパーへ着いた。まだ夕飯の準備には早い時間だがやたら人が多い。どうやらまだ休みの学生さんたちがBBQの買い出しに来ているようだ。この辺は人気のキャンプ場が多い。繁忙期が過ぎても完全に寒くなるまではどこのキャンプ場も忙しいだろう。


道の駅で薪を買った。今日はもう遅いので仕事はしたくない。さてここからは自分と野生動物だけの世界だ。ジムニーで林務道に入る。すると早々倒木があり、それより先には進入出来なくなっていた。こんなこともあろうと作業道具は持って来ている。牽引フックでジムニーと倒木の片端を結び、引っ張って倒木の撤去に成功した。

やっといつもの野営地に着いた。猟期の冬とは違い、草木の緑が生生と茂りまだ夏山の気配を多く残している。一方では遠くの山々に目を向けてみると部分的に紅葉が始まっている箇所が見られる。猟期もあとわずかだなと思った。


夜のおかずの下ごしらえをしながら新幕を張った。新幕はバンドック ソロティピーだ。今まではポーランド軍のポンチョラヴーをソロキャンプで10年以上使用してきたがコロナ禍色々あった辛い思いを一掃するために新調した。サイズ感、重量ともポーランド軍より一回り大きいが雰囲気は軍物に近いものがある。使い勝手はテントとして作られているので軍幕より数倍良い。いつものことだが使っているうちにこれもカスタマイズされてオリジナルになって行くのであろう。

早速だがテントポールを枝で作った。ポールに使う枝はなるべく生木に近い方が良い。倒れたばかりであろう木を探せれば容易にそのような枝は手に入る。途中の小枝を短く残せばランタンフックにもなる。作ったテントポールはそのままテン場にデポしておけばまた次回使える。ポールだけでも荷物が減るとバックパックもかなりスッキリするはずだ。

『下町ブッシュクラフト』のナイフ編を受講された方にはお馴染みだよね。ラッチノッチにエンドカット。


今年はもう一つやっておかなければならない仕事がある。それが鹿肉の消費である。以前は私が手伝っている都内のキャンプ場のスタッフやお客さんに譲っていて消費できていた鹿肉であったが、コロナ禍でキャンプ場が閉鎖され、スタッフともお客さんともこの一年以上あっていない。


なので今日ももちろんメインは鹿肉である。今日は内腿肉の厚切りステーキ風焼肉だ。タレは山梨の『生濃いめ』

工房のストックも限界があるので猟期までには出来るだけ在庫を減らしたい(消費手伝ってくれる人がいたら大歓迎w)。


焚き火を見ながらボケ〜っとする。遠くではオス鹿が泣いているのが聞こえる。最近は年のせいか酒があまり飲めなくなった。まあこれだけ肉を食べているせいもあるだろうが、昔はよく食べてよく呑んでよく遊んだ。

さて今日も良い朝だ!今日はバリバリ働こうw

ゴミの種類は生活ゴミ、空薬莢、レジャーゴミ、車のエアロパーツやタイヤなどさまざま。ナンバープレートが外され車体番号まで削りとられている車まで落ちている。そういった完全不法投棄なものまで全て私一人では手が負えないので最近問題になっているプラスティックゴミを中心にゴミ袋に集めて回収することにした。


何十年前のだよ!って感じの古い飲み物の空き缶や酒類の瓶などもよく見かけるがこれらは昔この辺りに集落があってゴミ捨て場にでもなっていたのであろうか?


この日は朝5時に起きて6時半からゴミ拾いを始め、昼過ぎになったところで70リットルのゴミ袋が3袋にもなった。いい加減疲れてこれから撤収して家に帰る事を考えたら気が重くなった。


そこで天気予報を見たら今晩は雨に変更になっていた。だがもう一泊して明日帰ることにしよう!


そうと決まれば話は早い。野営地へ戻り温泉へ行く支度をした。鉄砲を持っていないとコレが出来るからゴミ拾いは最高だwww


今回テストして来たものはテント以外にも実は複数ある。それらは『狩猟とキャンプ』の続編で登場させますから今後も記事を楽しみにして下さい!それでは皆さんもナイスブッシュな生活を!!ではでは