僕らはみんな生きている

ハンターになって気付いたことがあります。 それは生き物が食べ物に変わる瞬間を感じ取れるようになったという事です。


狩猟をされる方は少ないと思いますが、家庭菜園など経験されてる方でもこれと似たような感覚を持たれるのではないかと思います。 人には生き物を愛でるという感情があります。また生き物の命を絶ち、食べるという強い食欲も同時に持っています。


野菜の種を蒔き、芽が出た時は可愛いと思うのが生き物を愛でる気持ち。そして多くの手間をかけて育てた野菜を収穫することはその生き物の命を絶つことです。 


食べ物を育てたり、獲る苦労もせずに暮らせる都市に住む人にはこのような感覚が薄れ、いつしか自然や生き物の命を慈しむ気持ちが弱まってしまうのではないかと思います。私も現にそうでしたから。


そして命の本質とはテレビや映画、ニュースで報道される虐待、殺人、戦争という負のイメージだけではありません。


 僕らはみんな生きています。生きていられるのは他の様々な生き物の命をいただいているからです。幼稚園では「いただきます!」とは教えられますけど「あなたの命をいただきます」という本当の意味を考えていただいていますか? 


だから特に子供たちには生き物を食べている感触を味わって欲しいのです。そうした経験がきっとそこから続く長い人生を豊かにするであろうから。

Workshop Vuovdi / 東京下町の小さな森の工房

プオレペアイッヴィ〜♪【Vuovdi】はラップランド北部サーミ語で『森』 管理人はディアハンターの東京スナフキン。サーミから学んだ生活の知恵を生かし、ブッシュクラフト的ハンティングやフライフィッシング、野営、アウトドアジビエに関する記事を投稿しています。