狩猟とキャンプ4(単独猟装備編)

今日は先日『狩猟とキャンプ3』でお約束していた通り、単独猟のバッグの中身を見せちゃいたいと思うよ!

ただこればっかりはハンターが10人いたら10通りの持ち物があると思うので参考程度にして頂ければと思う。ではこちら!

1 ライトダウンジャケット 説明はいらないよねw 猟場で寒くなったら中に着るやつ。

2 フィールドシャープナー ノコギリ ナイフ フィールドシャープナーはファルクニーベンのダイヤモンドシャープナー1枚と中目、細目がセットになってるやつ1枚。

ファルクニーベンのダイヤモンドシャープナーの裏には両面テープが付いているので私はそこにレザーを貼り付けて革砥にしている。コンパウンドは3000番

ノコギリはシルキー ポケットボーイ130  猟場でも私は主にクラフト用に使っている。例えば丈夫な枝を切ってトレッキングポール作ったりビバーク必要な時にはシェルター作りにもノコギリがあると効率が良い。枝を切るくらいなので長さはこんなもので十分。

ナイフは2本あるがコンベックスのバークリバー・フォックスリバーは主に鹿解体用。スカンジグラインドのカウハバンプーッコパヤはやはり工作用で使っている。プーッコでも解体は出来なくもないが背ロースなんかを骨から剥がすような場面ではどうしても刃が骨に食いついたりベベルラインの角が引っかかったような感触が気になる。これで慣れてしまえばどうってことないのだろうが、、、その点、解体ではフォックスリバーの方が仕事が早いね!

ちなみに私の場合、単独忍び猟時の解体は獲物をうつ伏せにして背開きでやってしまう。一人で持って帰らなくてはならないので、自分の体力的に肉は20kg以内に収まるようにしたい。

3 シャベル GERBER フォールディングシャベル 主に残滓の埋設処理用のシャベルだがこれだけは重量があってもしっかりとしたモノを選んでおいた方が良い。私も軽量化のためにアルミ製とかプラスチックのやつとか色々試してはみたがその度に壊れるよw

4 シェラカップとカトラリー いくら工作好きでも猟場でこれまでは作らない。こだわるのは重量と機能性(軽くて使いやすいってこと)。狩猟中でもティータイムと食事は大事!

5 キャンティーンシステム一式 マッチ ファイヤースターター 水筒は1.1ℓチタン製。猟場での食事はできるだけ楽しんでしっかり食べるようにしている。火器はアルコールストーブを使っている。エバニューのチタンアルコール。クッカーは焚き火にも突っ込めるようにアルミ製以外のものを選んだ方が良いと思う。私のはゴトク以外は全てチタン。

6 ティッシュとウェットティッシュ ティッシュはモンベルで売ってるO.D.ポケットティッシュ。本体と包みに水溶性の原紙を使用していて分解に優れているらしい。ウェットティッシュもあると便利というか今の時代には必需品かもね(消毒用アルコールも忘れずに!)

7 リュック MIL-TECのバッグパック たしか上野のミリタリーショップで買ったと思う。大きさは20リットルくらいかな。サイドにキャンティーンフォルダーと燃料用のポケットを追加している。バッグパッキンで気をつけていることはバッグを揺らしても荷物が干渉してカラカラ音が鳴らないことだ。そして大事なのは表に光に反射するものを付けない(光りそうなものは全て黒いマジックで塗りつぶしてある)ことだ。

8 マット ポンチョ マットはサーマレストのZシート コヨーテ(アルミ蒸着の方はあったかそうだけど反射して光りそうなので)。獲物を先回りして待機する時や休憩時使う。冬山は何もかもが凍っているからできるだけ体を冷やさない工夫が必要。特に忍び猟は歩くのも動作もゆっくりなので体が温まらない。ポンチョは軍物だがモンベルのO.D.メンテナンスS.R.ウォッシュインで撥水加工してある。雨具として使えるのはもちろんだが前と後ろを広げると一枚のシートになる。これを利用してビバーク必要時には簡易シェルターの幕体にも使えるし、積雪時なら獲物を丸ごと包んで運搬にも使える。

9 ゴミ袋 前から気になってるんだけど案外駆除やってる人たちって山に平気でゴミ捨てて行くんだよねー!悪い先輩は見習わなくていいからね!!小さなゴミでも必ず持ち帰りましょうw

10 携帯浄水器 ロープ カラビナ 着火剤 ①体温の保持②水の確保③食料の確保←山での行動はこの順序が鉄則。

11 エコバッグ 衛生手袋 ビニール袋 キッチンペーパー

私の現場解体に必要なのはこれだけ。獲物を吊さず処理してしまうので肉を入れるための袋だけあればOK。キッチンペーパーは鹿の毛が肉に付いてしまった時に使う。ブラシなんかでも良いのだがその都度消毒しなくてはならないので使い捨てのキッチンペーパーでササッと拭けば十分。背開き解体も慣れれば少しも毛が付かないようになるよ!衛生手袋は汚れが気になったらどんどん交換できるよう予備は多めに用意した方が良い。ビニール袋を閉じる時はできるだけ中に空気が入らないように閉じる。鹿肉は特に酸化しやすいので。

12 ファーストエイドキット 絆創膏、湿布、消毒液、ワセリン、その他人それぞれ。食料忘れてもこれだけは持っていかなきゃだめ!ワセリンはティッシュに染み込ませて着火剤にもなるよw

13 軍手 普通の軍手

軍手は左右が同じなので写真のように2枚重ねて使うことが出来る。熱いもの持つ時には軍手二枚重ね!

14 アルコールストーブ 燃料 私の場合、獲物獲る前はアルコールストーブでお茶沸かしたり昼飯を作ったりする。できるだけ獲る前は獲物にプレッシャーかけたくないというのが理由だが、実際はアルコール使おうが焚き火やろうが野生動物にはバレバレなんだろうけどねw

15 モバイルバッテリー ほぼ国民全員が持っていると思われるスマホ。連絡用としてだけではなく最近ではYAMAPなどのGPS機能を使ったマップアプリを入れて使っている人も多いと思う。ただ電源落ちたらスマホもただの石ころと同じだからねw

16 地図 コンパス 私は普段上にも書いたYAMAPのマップアプリで現在地を確認しながら歩くようにしている。紙の地図とフィールドコンパスはそれらのバックアップとして必ず携帯している。地形と現在地を知り周りに何があるかを知りながら歩くことは、発砲時の危険回避にもなるし自分自身遭難や事故の危険から身を守るためにとても重要なことだ。

17 ヘッドライト 猟期中の日没は早い。獲物を夕方になるまで追いかけてやっと仕留めて解体が終わると辺りが真っ暗、というようなことは結構ある。特に銃猟の場合、現場に忘れて来たら即警察に呼び出されるようなシロモノも持ち歩いているはず。なので絶対に忘れ物がないようにライトで確認してから現場を立つようにしている。今じゃ明るいLEDが色々手に入るが山ではニュートラルホワイト(少し黄色や緑が入った白色)のLEDを選ぶと見やすい。よく目にするクールホワイト(青みがかった車のヘッドライトのようなもの)の光は山の中では白く明るく見えすぎて、落ちているものの形や色が判別しにくい。

18 ノート 筆記用具 狩猟日誌やフィールドメモから落書き、なんでもその場で書いておくと後で読み返してみて楽しい。

以上

あと、積雪や凍結具合によってアイゼン、スノーシュー、ストック、ピッケルなんかをバッグに縛って持ち出したりするがそれらはまた『装備』として後日記事にしようと思う。

まあここまで長々とバッグの中身を見てもらったわけだが、ちなみにこれだけの荷物で水、食料(昼飯分)、燃料を入れるとバッグの重量は8〜10kg程になる。そこに猟銃が約4kg。解体した肉が約20kg弱。登山も同じだけどいくら装備を軽量化しても普段のトレーニングは必須だねw

Workshop Vuovdi / 東京下町の小さな森の工房

プオレペアイッヴィ〜♪【Vuovdi】はラップランド北部サーミ語で『森』 管理人はディアハンターの東京スナフキン。サーミから学んだ生活の知恵を生かし、ブッシュクラフト的ハンティングやフライフィッシング、野営、アウトドアジビエに関する記事を投稿しています。